ブレイブ・ハート

映画「ブレイブ・ハート」を観ました。スコットランドで反乱を起こした英雄ウォレスの一生についての物語です。自由を求めて命を掛けて戦った男の生き様の描かれたドラマです。

と言いたい所ですが、最後まで観て、ああこの物語の主人公はウォレスじゃなくて髭の貴族(名前忘れたので以下『髭』)なのだな、と言うことが分かりました。ウォレスは冒頭で恋人を英国の領主に殺された勢いで反乱を起こすのですが、その彼には捨てるものが無く、常に押せ押せで戦いを乗り越えていくのです。そこには迷いがなく、観ている人が感情移入するようなキャラクターではありません。「ああ、こんなすごい人がいたのだな」と思うのが関の山です。

でも、『髭』は違います。ウォレスの信念に共感するものの、反乱に参加するということは貴族という立場を失ってしまう可能性があります。それに反乱が失敗した場合、スコットランドの領民もどうなるか分かりません。『髭』の父親も息子に対し国の存続を最優先する思想を息子に強制します。

このように、『髭』は、ウォレスに協力したい、でも…という葛藤に悩まされ続けます。

『髭』は最後には変わることができるのか、というシーンが僕が観ていて一番印象に残るシーンでした。まあここで変わらなければどんな映画やねん!とみんなから総突っ込みを受けるところですからまあ心配はしませんでしたけどね。

余談ですが、英国王の息子がヨワヨワなのがかなり笑いました。英国王が三島平八だとすると王子はトレパン先生くらい情けなかったです。