考える技術・書く技術
- 作者: バーバラミント,Barbara Minto,山崎康司
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 1999/03/01
- メディア: 単行本
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本書の重要な主張に「書き手がロジカルに考えられて初めてロジカルに書ける」というものがあります。文書内容に対する書き手の理解を徹底的に追及することで結果的に読み手に分かり易いビジネス文書が書けるようになる、というわけです。
正直本書の難易度はとても高く、今この本を紹介しようとして私自身の理解の浅さにがっくりきているところです。特に「第三部:問題解決の技術」などはもはやコンサルの領域の話で、ただ漠然と読んでいるだけでは同じ思考が身につくとは思えません。
おそらく私が今考えているより時間をかけて相手にするべき本なのでしょう。この本のコストは書籍代2,800円ではなく、理解を深めるまでに費やす時間だと言えます。数学の本を読んだだけで数学を理解できるわけではないように、事あるごとに読み直し、理解を深めたいポイントについて何度も実践するしかないでしょう。というわけで、次はワークブックに手を出そうという気になりました。
ビジネス文書、並びに何か意見や考えを伝えたい文書を書く人が読めば得るものは必ず有ります。「背景、複雑化、疑問、答え」の文章フレームワークは感動的に凄いのでこれだけでも一読の価値はあります。超お勧めです。仕事上の提案文書をこのフレームワークを元に書いてみた事があるのですが、圧倒的に分かり易さが向上しました。
また、freemindと組み合わせることで本書の内容を楽しく実践できそうな感覚はしています。特にボトムアップ型アプローチでノードを配置換えしていく過程で思考がまとめられていく感覚はたまらなく気持ち良いですね。
最後に本書最後で引用されている文をここにも引用して、紹介記事の締めとします。
書き手とは、大隊を率いて一度に一人しか通れないような狭い隙間を縦列行進させる司令官のようなものだ。一方、読み手は出口で軍隊を受け取り、その隊列を再び整えねばならない。題材がどんなに大きかろうが、またどのように扱われていようが、そのコミュニケーションの方法はこれひとつである。順序や配列に関して、書き手が読み手にどんな義務を負っているかがわかるだろう。言葉遣いの巧みさ等はさておき、昔の雄弁家は順序や配列の大切さを大変強調している。それは、光栄にも我々書き手にわざわざ関心を傾けてくださる読み手の方々に対する義務だからである。
- 作者: バーバラミント,Barbara Minto,山崎康司
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
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