仕事と日本人
ものすごく重複してたり漏れがあるけど適当にカテゴリ分けしてまとめてみました。自分メモ以上に役立つかどうか…
近代以前の労働
- p81「生産性の上昇→休日の増加」
今は「生産性の上昇→消費の上昇」だもんな(本書もそう主張してたけど)
資本主義の確立
- p93資本主義とは労働、貯蓄、再投資の流れである。
- p94企業家としての働きと労働者としての働きの意味の違い。
後者は「奴隷的」という主張
近現代の労働
- p56勤勉+、労働-
みんなが嫌がること(労働)を頑張るから(勤勉)偉い、という主張 - p182「義務の無限定性」と「地位の保証」
- p154工場での労働→「労働の主人」の否定
- p164定年制とライフプラン
定年に限らずライフプランは存在するだろう
その他
- p86 社会的分業と市場規模
珍奇な職業は市場が大きくなってこそ。ニッチで生きる前提。 - p161辞書による時代背景の調査
単語の意味からその時代の概念を読み取るという方法。面白い。
労働者の幸福
- p150福祉の向上と経済成長率が二者択一ならどちらを取るか
- p270収入はそのまま、働き方を変えたいという意識
- p280労働の報酬
論理が怪しい
総括
近代に至るまでの労働観の変化を知るという意味ではとても興味深い本。
ただ、資料と本のみを下に論を張っているだけであり、足で稼いだデータが無いので現代の労働に関する意見は現実とかけ離れているのではないか。下っぱ会社員にも現場レベルでの裁量は存在するし、そこが仕事の楽しさだと思うぞ。
近代に入ってからの筆者の論理には労働の奴隷化という概念への誘導が強く感じられる。
後半はヒートアップして論理というより演説に近いものになっていて読者としては逆に引く。ああこの人は仕事をしてお金を稼ぐということについてこう思っているのね、というのは良く分かる本だったか。
そもそも論として、各時代各地域時代単位で労働という概念は一つでくくれるものなのかという根本的な疑問はあるけれど、文化文明を語るというのはそういうものなのかな。
- 作者: 武田晴人
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2008/01/01
- メディア: 新書
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