もじゃもじゃをつかまえて(ワンダと巨像)

ワンダと巨像 PlayStation 2 the Best
この前ワンダと巨像を先輩に借りまして、遊んでました。
ワンダという青年がでっかい巨像にしがみついて登って急所を刺してやっつける、というそれだけのテーマに絞りきったゲームです。雑魚敵は一切出てきません。16体のバラエティ溢れる巨像をやっつけるとゲームクリアです。
大体1体30分のペースでクリアして、3日、プレイ時間は8時間強かな。リトライの時間を含めると10時間くらいかも。戦いの基本は巨像のもじゃもじゃした毛皮の部分を掴んでよじ登って急所を刺すというもので、ワンダが巨像にしがみついている間、巨像はワンダを振り落とそうと必死に体を揺すります。それに耐えながらワンダがしがみつきつつ振り回されるときのモーション表現が最高に格好良いのです。燃え燃えです。また握力ゲージというのがあって、あんまりもたもたしていたら振り落とされてまた足元からやり直しだったりするわけで、緊張感のある戦いが楽しめました。
16体のボスのどれもこれも非常にバラエティに富んだ戦い方で、退屈することがありませんでした。マップで迷ったり倒し方が分からなかったりで攻略サイトのお世話になったのが4回くらい。もっと悩むかと思ってたんだけれど、戦闘中に余りにももたついているとヒントが出るんで、そのヒントの意味を考えたらなんとか突破口が見つかる、という、私にとっては非常に適した難易度でした。例えば「自然のちからを利用するのだ」というヒントが出てきて、自然の力ってなんだろうと思ってマップを見たら間欠泉がドバーっと出ているところがあって、そこに敵を誘導したらおお!!みたいな。
あと、ゲームシステムについてもう一つ。このゲームでは、新しいアイテムを入手してそれを使って新しいところに行けるようになって、みたいなものは全く有りません。馬と剣と弓と握力、これがゲームの全てです。最初から最後までこれで全てです。プレーヤの状態が変わるといえば、握力ゲージが大きくなるくらいかな。アイテムや技能を新しく追加することでゲームプレイを退屈にさせないゲームデザインが世間の流行りの中、最初に与えられたスキルだけで、それもものすごくシンプルなスキルだけでそこそこの時間を楽しませることができる、というのは神業に近いことだと思います。それだけ幹がしっかりしたシステムだと言えるのではないでしょうか。
ゲームシステムだけでなく、ストーリーも「女の子の魂をよみがえらせる」ということに最初から絞った、良い意味で一直線なストーリーです。まあ頑張って蘇らせました、めでたしめでたしなんてことにしたらつまらないのでちょっと捻ってありますが、捻り方もわりと良い感じだと思います。ちゃんと伏線らしきものも張ってるしね。
総じてプレイ中の満足度の高いゲームでした。