SIGGRAPH 2007 その2 - 1日目 エネミーゼロ

時差ぼけで超眠いっす…

講義

本日はメモリやVRAMに乗り切らない大量のポリゴンをがんばって描画する手法についてのコースを受講です。ハードウェアの進化は早いけれど、それに期待できないくらいデータも肥大化しているよ。そこで問題を、「現行ハードウェアに合わせて、ストレージのデータをリアルタイムにフィルタリングする」という観点から見て、その為の手法についての考察をしましょう。というお話でした。手法にはLODやview frustum culling, occlusion culling, 外部メモリマネジメント等色々な要素があってその組み合わせで問題を解決していくんだけれど、組み合わせにおける各要素の重要度はアプリに依存する、と(フライトシムではocclusion cullingよりもLODの方が重要、とか)。当たり前の話なんですが、どんな状況でも速度が出る描画手法というものは存在しない、というわけですね。
ギガ単位のデータで構成されたシーンを比較的高速に描画するための手法から、メモリキャッシュに載りやすいレイアウトについてまで、様々な粒度での手法の概要を知ることができました。個人的な収穫は、動的なシーンに対するRayCastの最適化について、バウンディングボックスツリーの再構築を毎フレーム全部行なうのではなく状況に応じて選択的に行なっていく「selective restructuring」というキーワードですかね。これはRayTraceだけではなくコリジョン検出にも使える話ですからね。
ちなみに音のレンダリング(遮蔽物の状況による音の大きさの計算)の話で、「バイオ4のチェーンソーって怖いよね」という話を一緒に来ている先輩にしたら「バイオ4は知らないけれど、昔に、何だっけな、音の間隔で敵の位置を判断するゲームは結構怖かったなあ」とのこと。エネミー0ですか、渋い!!
音のレンダリングを演出だけでなくゲーム性に組み入れるというアイデアは魅力的ではあるけれど、5.1chを前提にはできないし、更にはひょっとしたらモノラル環境でプレイされるかもしれない、ということを考えるとなかなか難しいものではありますね。仮に組み入れられたとしても、音の大きさをヒントに使うのが関の山、かなあ。スピーカもディスプレイもプレーヤによって環境が違うのでそれに前提を置いたゲーム作りをすることはできないのです。難聴の方も考慮に入れる必要もあります。まあ、ハードウェア性能に前提を置けるだけコンシューマは幸せなのかも知れませんけれど(その代わり使いこなしの実力の差が如実に現れるわけですが)。

アニメーションシアター

昼を過ぎたころで眠気に勝てず、アニメーションシアターに退避。映画版サイレントヒルの映像を少し見たのですが、結構グロいですね。さすがホラー映画。良く分からない力によって死に至るというのはゾンビとかよりも性質が悪そう。サイレントヒルと零はやってないけれどいつかはやってみたいゲームの一つです。

見せ方が勝負のFast Forward Paper Preview

初日の夜には今年のペーパーを一気に紹介するFast Forward Paper Previewというのがあります。時差ぼけによる疲れと眠気がピークに達していましたが、9割ほどを寝ないで見ることができました。着物の女の子がいるなあと思ってたら森さんでしたか!!がんばれ日本人研究者!!

バスを間違えるの巻

そして帰りのシャトルバスを間違えてしまい、タクシーで帰着。くたくた。同名のホテルが複数のシャトルバスルートに載っていて勘違いをしたのでした。しかもシャツを無くすし、今日はなかなかひどい有様です。
コンビニを発見したので明日からの朝ごはんと水には困らなくて済みそうです。会場で水を買うと1本3ドルするからなあ…
部屋に戻って無線LANを試すも、多分ノートPCのハードウェアの問題で繋がらず…。これは、帰ったら修理に出さないといけんなあ…。出張行く時くらいしか使ってないからとってももったいない気分です。ポケットPCみたいなんで無線LANと外部キーボードが付いたのが有れば十分なので、そんなのがあったら乗り換えるかも、かも。どちらにしても出張のときしか使わないのでもったいないという状況は変わらず。


色々な物を見て、色々ココロに訴えかけるものはあるのだけれど、そういう感動って1,2週間もしたら薄れてしまうわけなんですよね。それを薄れさせないで、いかに日々の生活の中に組み込んでいけるかが自分にとっては一番大事なことかな、とは思います。そうでないとせっかく出張に連れてきてもらっている意味が無いですから。