出会うべき時期に出会った本

本には、出会うべき時期というものがあると思います。ある時に読んで分からなかった話も、何かを経験してから読むと、ものすごく実感を伴って読めたりすることってありますよね。そんな、何かの「経験前」と「経験後」でがらっと印象を変えた技術本3冊を、今日は紹介したいと思います。

スーパーエンジニアへの道

スーパーエンジニアへの道―技術リーダーシップの人間学

スーパーエンジニアへの道―技術リーダーシップの人間学

私が昔読んだ「スーパーエンジニアへの道」という本について話をします。学生時代にサークルのOBかつ某偉い人とお酒を飲んだときにこの本を薦められて読んだのですが、わりと業務に関わる話であったり他の人とのチームとしての技術的なリーダーシップに関する話であったので、読んだ当初は余りピンときませんでした。
でもつい最近、本棚にあることを思い出して、社会人になって3年目くらいに読み返してみたら、著者の言いたいことがものすごく伝わりました。MOIモデルについてや、本当のリーダーシップとはなんなのか。チームで仕事をするとはどういうことなのか、について、とても深い示唆を得ることが出来ました。

ライト、ついていますか

ライト、ついてますか―問題発見の人間学

ライト、ついてますか―問題発見の人間学

また、「ライト、ついていますか」という本もそんな感じです。書かれている内容は学生時代にも理解はできたのですが、色んな業務に関わってから読み直すことで、かなりの実感を伴って読むことが出来ました。顧客が本当にほしかったのは何なのか、要望を言葉そのままで受け取らないこと、「何故」の連鎖をしつこく続ける意味、問題は本当はどこにあるのか、状況が変わることで解決策が問題に代わる可能性、等々、仕事をするうえで非常に重要な示唆がこの本には含まれています。

達人プログラマ

達人プログラマー―システム開発の職人から名匠への道

達人プログラマー―システム開発の職人から名匠への道

  • 作者: アンドリューハント,デビッドトーマス,Andrew Hunt,David Thomas,村上雅章
  • 出版社/メーカー: ピアソンエデュケーション
  • 発売日: 2000/11
  • メディア: 単行本
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私は学生時代にプログラムを始めまして、この本は2,3年してから読んだのですが、とても良い本でした。プログラミングテクニックについての本というよりはプログラマの哲学に関する本です。プログラマとして経験値を積む過程で発生したもやもやを言語化してくれます。会社の新人研修に使いたいと打診をしているところです。1年仕事をしたくらいに読んでもらうと、非常に参考になるところがあるはずです。実際、部署の後輩に読ませてみたのですが、狙いどおりの反応が返ってきました。